
念願の我が子を授かった幸福感でいっぱいの日々…実際のところそういうわけにもいかず、子ども中心の生活スタイルになったことで毎日あくせく奮闘中。
そんな中で旦那がというと、自分のように育児モードに変わることもない、それどころか家事でさえままならない…
そんな旦那の姿にママは不満が積み重なりいつしか「離婚」という二文字が頭をよぎるように。
実は産後に離婚を考えてしまう、離婚してしまう夫婦はそう少なくなく、そのような時期夫婦関係にヒビが入ることを「産後クライシス」といいます。
今回はその産後クライシスの実態と、ママたちの経験談からなるダメ旦那の特徴、離婚危機を乗り越えるための対処法をお教えします。
また離婚危機から逃れるための予防法もお伝えするので、不安な妊娠中ママもぜひご参考になさってください!
目次
産後離婚の原因『産後クライシス』とは
産後クライシスとは、産後(出産後)のクライシス(危機)という意味で、「産後2年以内に夫婦の愛情が急速に冷え込む状況」の事を言います。
2012年にNHK「あさイチ」で、産後の夫婦関係悪化に関する特集を放送した際に作られた造語です。
産後2年以内の離婚は3割超
子供が0~2歳の間に離婚した母子家庭の割合は全体の3割を超えているというデータがあります。
産後2年以内に夫に対する愛情がどんどんと薄れていき、夫婦関係が悪化、離婚に至る夫婦は非常に多くなっているようです。このような危機的状況のことを産後クライシスと呼ぶのです。
産後クライシスの原因とは
産後クライシスの原因はさまざまです。
妻のホルモンバランスの乱れや精神的に不安定な状況からくる夫婦間の衝突。ライフスタイルの変化や育児の疲れに戸惑う妻への理解不足。夫婦間のスキンシップの低下などがあげられます。
また、夫の育児への関わり方に不満を抱き、理想と現実のギャップに苛立ちを募らせる妻も多いようです。
経験談から読み解く!産後離婚を招きやすい夫の特徴
産後離婚を招きやすい夫とはどんな夫なのでしょう?ここでは、経験談を交え、産後離婚のきっかけを作りやすい夫のタイプについてまとめてみました。
育児に関心がない、協力的でない夫
産後の里帰りをきっかけに、パパとの距離が離れていくパターンは非常に多いです。
特に里帰りの場所が遠方で、会わない期間が長いと、育児についての様々なギャップが生まれてしまいます。子育て期間を1か月経験したママと1か月からスタートするパパには気持ち的にも技術的にも差が生まれますし、子供がなつかない、と感じて育児に協力的でなくなる場合もあります。
産後に退院してから1ヶ月半程実家に戻り、両親に育児のサポートしてもらいながら生活していました。実家から夫と住んでいた自宅に帰ってきてから、夫に対してイライラすることが多くなりました。
引用:産後クライシス体験談
私は里帰り出産で、子供が産まれた当日主人は病院に着き、仕事の関係で1泊だけして、そのあとは子供が1カ月過ぎるまで会えずにいました。
そのせいか、抱くのに慣れない主人に子供がなつかず、どう頑張っても主人に抱かれると子供は大泣き。そしてそれにショックを受けた主人はあれだけやる気をだしていたのに戦意喪失。なんにもしなくなりました。どんなに私がそのうち慣れると言っても主人は悲しそうな顔をして子供が泣いても知らないふり。
引用:産後クライシス体験談集
生活スタイルがだらしない夫
元々少しだらしがない面があった夫でも、2人で生活しているときは、面倒も見てあげられたし、心にも余裕があるので目をつぶることもできますが、慣れない子育てで猫の手も借りたい状況の時に、大の大人が自分の事さえもやってくれないと、本当にイライラし、幻滅してしまいます。
夫はだらしない性格です。更に、幼少期のしつけが甘かったのか、靴を揃えない、引き出しは開けっぱなし、電気を消さない…等々、40歳を過ぎた大人とは思えない行動をします。
それでも出産前は「しょうがないなぁ、もう」と目をつむっていたのですが、息子が生まれてからは、夫のだらしなさにいちいちイライラするようになってしまいました。
毎朝、リビングの電気はつけっぱなしで布団もぐちゃぐちゃ。そんな状態で出勤していくものだから、夜中の授乳で寝不足、慣れない育児でクタクタな私は、起きた瞬間から怒り心頭。
引用:赤すぐみんなの体験記
お金の使い方が雑な夫
産前産後の妻が夫にされて悩むことの上位にくることが多い夫のお金の使い方。
子供ができたのに、ギャンブルや趣味への散財などお金の使い方を変えてくれない夫にイライラするママは多いようです。
子供が出来たら変わるのではという期待を持っていた場合、余計に、全く変わらない夫の行動に、怒りを通り越して気持ちが冷めていくことになるようです。
来週から里帰り出産で実家に帰ります。里帰り中、私が一緒にいるときと同じ金額お金を使っています。
今回二人目ですが、一人目里帰りのときも、2人目のつわりがひどく2ヶ月里帰りしたときもそうでした。前回の里帰りでは服を何着か買ったやら、車のミラーが変わっていたり、手もみマッサージに行った話を聞きました。お酒も増えるようです。
引用:Yahoo!知恵袋
女遊び・浮気をする夫
産前・産後に限らず、夫の女遊び・浮気はショックなことですが、それが、出産後という最も夫の協力を仰ぎたい時期だと、夫婦関係が悪化するのも当然です。
スキンシップ不足やセックスレスが原因ともいわれていますが、イライラしている妻のいる家に帰りたくなくて、癒しを求めてほかの女性に行ってしまう、なんて、慣れない育児を頑張っているママにとっては、まさに一気に気持ちが冷める信じられない出来事ですよね。
まさか夫が愛情不足で悩んでいるなんて知りませんでした。確かに結婚してから子供ができて、セックスレスになりました。
なんだか子供ができた途端にそう言う気持ちが無くなってしまったのです。私はそれでも彼に愛情はあったし、きちんと家事などもしていました。だから夫には愛情は伝わっていると思っていたのです。
しかし夫はそう言う私からの愛を全然感じ取れなくて、悩んでいました。そんなときに夫を好きだと言ってくれる若い女性が現れて、そちらとの浮気をしてしまったらしいのです。
引用:夫に浮気をされた体験談
暴言や暴力がひどい夫
産後、体が戻らず、今までのように家事などが出来ない妻に対し、イライラを募らせ、暴言を吐いたり暴力をふるう夫も居ます。また、子供に対する嫉妬から、暴力や暴言をエスカレートさせていく夫も多いようです。
朝私と子供が寝ている部屋のドアがあき、授乳している私に夫が『ねぇ、何もしないんだったら出て行けば?』と言いました。
私は悲しくて悲しくて、その後涙がとまりませんでした。その時、私の中の夫に対する気持ちがスーッと無になっていきました。
引用:@nifty教えて広場
産後離婚をしないための対処法7つ
大好きな人とかわいい子供とはじめる幸せなはずの新生活。なるべくなら回避したい“産後離婚”ですよね。一時的な怒りや悲しみに任せて最悪な結末にならないように、産後離婚しないための対処法をお教えします!
『イクメン』は当たり前ではない
「イクメン」という言葉が当たり前のように叫ばれている現在。パパは育児を手伝うものという勝手な思い込みを抱いてしまうママも多いようです。
手伝ってくれないパパにイライラしたり、スムーズに育児に参加しないパパに幻滅することもあるようですが、家族の在り方や幸せのカタチはそれぞれです。「イクメン」は当たり前ではなく、「イクメン」のパパに育てる、位の気持ちで、一緒に育児を楽しんでいきましょう。
夫婦で互いの状況を理解し合う
産後の夫婦は、お互い初めての育児に悩みを抱えているはずです。妻には妻の夫には夫の意見・言い分があるはずです。
お互いが本心を打ち明けて、相手の置かれている状況を知ることで、解決できることもあります。
ママの休暇日を作る
赤ちゃんが生まれると、当然のことながら赤ちゃん中心の生活が始まります。自分の時間は少なくなり、自由に外出したり、好きなことする時間を持つことが難しくなります。
ひと時だけでも”ママ“を忘れることが出来るような自分の時間を作ることで、リフレッシュすることが出来るのではないでしょうか。
『必要としている』という意を示し、夫を立てる
人間誰でも、必要とされれば嬉しいですし、必要とされたいものですよね。子供第一になってしまう産後でも、夫を立てることを忘れず、夫を必要としている意思を行動や言葉で表す必要があります。
夫婦間での信頼は大切です。互いの仕事や子育ての役割を知り、尊重していくことが必要です。
スキンシップをはかる
子どもが出来て、パパとママになると夫婦の関係が変わってくるのは当たり前のことですが、産後のスキンシップの減少が、産後の夫婦の溝を深めるきっかけになる場合は多いようです。
スキンシップの頻度は、ライフステージの変化で大きく変わってくるものです。夫婦生活を無理に行うことはありませんが、普段からスキンシップを大切にするとともに、お互いの気持ちを声に出して確認しあうことも必要です。
他人の家と比べない
家族の在り方や構成、夫や赤ちゃんの性格やタイプは様々です。それでも、人間は常に何かと比べ、悩むものです。育児・家事に協力的なほかのご主人と比べたり、親からの手厚いサポートを受けている友人の家庭と比べたり、赤ちゃんの発達を比べたり。
頭ではわかっていても、つい、周囲と比較して、ネガティブな感情を抱き、悩んだり誰かを責めたりしてしまいます。他人と比べない事は、無駄な悩みや衝突を避けることにつながるのです。
夫以外にも助けてくれる人を作る
夫婦の問題だからと常に夫に頼ることで、プレッシャーを感じたり、逃げ出したくなるパパも多いようです。両親や友達など理解者や相談者を増やし、周りの環境を変えてみましょう。広く周りに目を向け、夫以外の理解者を見つけることで、状況は大きく変わってきます。
妊娠中のママへ!産後離婚しないための予防法
「産後離婚」にならないためには、時間にも気持ちにも余裕がある妊娠中にやっておくべきことがたくさんあります。
夫の教育や産後の体や心の変化について話し合うことです。これらの取り組みが、幸せな育児生活をスタートさせるカギになります。
家事ができるようにしておく
子育ては夫の協力なしではやっていけません。産後は、夫婦どちらかが子供の様子を見ることになるため、ゆっくり夫に家事を教えることなどできません。
妊娠中に一緒に家事をしながら教えたり、洗濯や皿洗いなど産後にやってもらえそうな簡単な育児以外の家事を分担するなどして、産後に家事を手伝ってもらえるように準備しておきましょう。
沐浴やおむつ替えなどの育児予習をしておく
父親になった自覚を持ってもらうには、ミルク作りやおむつ替え、沐浴などの育児に関わってもらうことが必要です。
このためにも、妊娠中から、検診に一緒に行ってもらったり、両親学級に参加してもらったりして、育児の予習をさせましょう。個人差はありますが、回数を重ねれば、パパの方が上手にできるようになることもあるかもしれないからです。
ホルモンの変化、産後クライシスについて夫婦で理解しておく
出産前は予想もしない、ホルモンの変化や産後クライシスについて、あらかじめ夫婦で話しておきましょう。
産後クライシスにならないか心配な旨も、事前にパパに伝えておく必要があります。心に余裕があって客観的に見ることが出来る産前の相談は、必ず役に立つと思います。
『よく考えよう!』それでも産後離婚したいママへ
産後2~3年未満に離婚する夫婦は年々増加傾向にあると言われていますが、産後クライシスで離婚したことを後々後悔する人も多いようです。
今置かれている状況を否定したくて先の事を考えずに行動することは、やはり良いこととは言えません。では、主な後悔の原因は何なのでしょうか?
後悔①経済的理由
産後クライシスによる離婚で後悔しているという人は、必ずといって良いほど「経済的理由」を後悔の原因に挙げます。
実際、産後離婚を考えている人が、離婚しないで踏みとどまっている理由の最大要因として「お金」と答えることでも分かるように、いざ離婚となってから「お金」の問題に直面する人は少なくないようです。
後悔②子育ての状況が変わる
新生児や1~2歳の子育ては、母親の負担も大きく、最も手のかかる時期とも言えます。
ところが、2歳を過ぎると、色々な環境が変化してきます。仕事を再開出来たり、子育て仲間が増えたり、保育園・幼稚園に通わせ始めたりして、ママの世界も広がります。
ホルモンバランスが安定し、産後クライシスを乗り越えることもあるようです。パパの子育てへの参加も増え、子供とパパの関係も変わってくるようです。
後悔③コミュニケーション不足
離婚を決定する前に、もっと話し合っておけばよかった。という後悔もあるようです。
男性は女性と違い、妊娠期間のような親になる準備期間が無いと言えます。このため、出産のその日になっても父親としての自覚が芽生えないことがあります。
家族が増えることへのプレッシャーや力になれない疎外感を感じている場合もあるでしょう。
感情的になっても良い結果は生まれません。
冷静になって話しあうこと。コミュニケーションをとることで、お互いに間違えに気づく場合もあります。
さいごに
産後離婚の原因と言われる産後クライシス。妊娠中には思いもよらなかった産後クライシスに陥って離婚の危機に直面しないよう、夫の特徴を理解したうえで、産後離婚しないための対処法や予防策を実践しましょう。
子供のためにもあなたのためにも、後悔しないような結論を出してくださいね。