
妊娠中の頑固な便秘は本当に悩みの種ですよね。
妊娠する前はこんなこと一度もなかったのに、もう1週間も出ないなんてことも。
妊娠初期は活発に分泌する黄体ホルモンが腸のぜん動運動を抑制、
中期以降は赤ちゃんが成長するにつれて腸が圧迫され、
栄養を送るために水分が必要になって、腸内から奪われてカチカチに。
妊婦と便秘は常に隣り合わせです。
出そうなのに出ないし、お腹は痛い・・・
力んでお腹に圧力がかかり過ぎないか心配・・・
でも病院の薬はちょっと・・・
そんな妊婦のお悩みにオリゴ糖を取り入れた便秘解消法をご紹介したいとおもいます。
すっきり健康的な妊婦ライフを送りましょう!
目次
妊婦の便秘解消にオリゴ糖が効果的な理由とは
腸内でのオリゴ糖の役割
大腸には腸内細菌が約100兆個もいると言われています。
腸内細菌は大きく分けて善玉菌・日和見(ひよりみ)菌・悪玉菌の3つ。
善玉菌は腸内で消化吸収やビタミンの生成など健康維持をしてくれています。
また、腸のぜん動運動を活発にして排便を促してくれるので、便秘になりづらい環境を作ってくれます。
一方悪玉菌は腸内の食べカスを腐敗させて有害物質を作り、免疫力を下げたり、腸内に炎症を起こしたりして体調不良を招きます。さらに、ぜん動運動を鈍らせてしまうので便秘の原因になってしまうのです。善玉菌と逆の動きですね。
日和見菌は善玉菌と悪玉菌のより勢力が強い方の味方をしています。
ですから、善玉菌を元気にして日和見菌を味方につけることが便秘解消への近道なんです。
人間は食事を摂ることでエネルギーを得て元気に活動できますよね。
それと同じように、善玉菌のエサとなって元気を与えてくれるのが「オリゴ糖」。
オリゴ糖は善玉菌を元気にして腸内の勢力を増やし、日和見菌を味方にして腸内環境を整えてくれる、サポート役をしてくれます。
善玉菌が増えて腸内環境が良くなれば妊婦さんの便秘も改善していきますよ。
ヨーグルトを食べて直接善玉菌をとれば良いのでは?
「それなら、わざわざオリゴ糖で増やさなくても、直接善玉菌を食べた方が早く効果がでるのでは?」
そんな疑問が湧いてきますよね。
しかし残念ながら、食品に含まれているビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌は直接摂っても胃などで消化されてしまうのです。
せっかく取った善玉菌も、腸に生きた状態で届かなければ整腸効果を得るには時間がかかってしまいます。
一方、オリゴ糖は消化酵素の影響を受けにくく、消化されずに腸に届くという特徴を持っています。
数時間で腸内に届き、善玉菌を元気にして、増えるようサポートするので即効性が期待できるというわけです。
便秘対策だけじゃない!妊婦にうれしいオリゴ糖4つの効果
身体の中からキレイ&元気
オリゴ糖を摂ることで腸内のビフィズス菌が活発になると、
「腸内環境を整える」「ビタミンを作る」「酢酸や乳酸が増えて殺菌効果が高くなる」「ぜん動運動が活発になる」という効果が期待できます。
腸内環境が整うことで便秘や下痢を元から解消することにつながり、更に肌荒れ改善や体調維持がしやすくなるなどのメリットがあります。
体重キープ・生活習慣予防効果
オリゴ糖はダイエットにも効果的です。
オリゴ糖を摂ると、腸のぜん動運動が活発になって腸内の食べ物の通過時間が短くなります。
それによりコレステロールやブドウ糖などの吸収が抑えられるので、妊婦さんに大切な体重のコントロールや生活習慣の予防にもなります。
風邪やウイルス予防にも効果的
オリゴ糖を摂ることで元気になるビフィズス菌には、免疫力を高める効果があることが知られています。
免疫力が低下すると風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどにかかりやすくなってしまうので妊婦さんは注意が必要です。
これらを予防するためにも、普段からオリゴ糖摂って腸内環境を整えると良いでしょう。
妊婦の場合は薬の服用が特に限られてしまうので、感染力の強いウイルスから身を守ることが大切です。
食事の糖の悩みにも
オリゴ糖の中でも、特に難消化性のオリゴ糖は消化・吸収されにくいという特徴を持っています。
そのため血糖値やインスリン濃度に変化を起こしません。
白砂糖に比べるとさっぱりした甘味ですが、砂糖の代わりに難消化性のオリゴ糖を摂ることで食事における糖の悩み対策に使うことが出来ます。
妊婦さんは普段よりも血糖値が高くなりやいので、食事による糖の摂り過ぎを防ぐことが出来ます。
妊婦の便秘解消におすすめのオリゴ糖の種類
オリゴ糖の種類と特徴
オリゴ糖には大きく分けて「難消化性オリゴ糖」と「消化性オリゴ糖」の2つのグループがあります。
妊婦の便秘には難消化性オリゴ糖がおすすめ
便秘に悩んでいる妊婦さんにおすすめなのが、「難消化性オリゴ糖」です。
難消化性オリゴ糖は文字通り、消化吸収されにくく、しっかり腸まで届いて整腸作用が期待できるオリゴ糖です。
身体に吸収されないので、低カロリーで血糖値が上がりにくいのも妊婦さんにとって嬉しいポイントです。
難消化性オリゴ糖にはいくつか種類があります。
どれが一番便秘に効果的なのか気になりますよね。
答えは、全部です。
腸内にいる善玉菌は10種類以上と多様性に富んでいます。
人にも食べ物の好き嫌いがあるように、善玉菌もそれぞれ好むオリゴ糖の種類が異なるので、複数の難消化性オリゴ糖を同時摂る方が便秘にも効果的なんですよ。
その中でもあえて絞るなら、ビートオリゴ糖(ラフィノース)やガラクトオリゴ糖は腸内の善玉菌を増やしてくれる効果が高く、便秘解消が期待できるので、これらのオリゴ糖が含まれているものを選ぶと良いでしょう。
妊婦の便秘解消に効果的なオリゴ糖の食べ方
ヨーグルトなどの発酵食品と一緒に摂る
妊婦の便秘解消におすすめのオリゴ糖の摂り方はヨーグルトと一緒に食べること。
さらにリンゴヨーグルトにすれば、リンゴに含まれる食物繊維も善玉菌のエサになるのでよりお腹の調子を整えてくれます。
ヨーグルト以外でも納豆、漬物などの発酵食品は善玉菌を増やす成分が豊富に含まれています。
オリゴ糖と一緒に摂ると相乗的に善玉菌が増えて腸内環境を整えてくれるので
オリゴ糖を使った料理に、これらの発酵食品をもう1品というような食事を意識しましょう。
食事を摂ると胃酸が薄まるので発酵食品に含まれる善玉菌が生き残りやすくなります。
食後のデザートとしてオリゴ糖入りヨーグルトを食べるとより効果が期待できそうですね。
食べる時間や摂り方をこまめに変える
毎日オリゴ糖を同じタイミングで摂っていると、腸内の悪玉菌が善玉菌の働きに負けるまいと抵抗して増殖することがあります。
「この時間になるとオリゴ糖が体内に来て、善玉菌が元気になるぞ」と悪玉菌が学習してしまうんです。
このように悪玉菌が学習しないよう、摂取する時間を変える・いつもと違う食べ方飲み方にしてみるなど、オリゴ糖を摂る習慣をこまめに変えるようにしましょう。
妊婦の便秘解消の為のオリゴ糖の目安量と摂取方法
1日に摂りたいオリゴ糖の量は?
便秘解消を目的にする場合、オリゴ糖の摂取量は1日5~10gを目安にすると良いと言われています。(ただし、人口甘味料などを含まない純粋なオリゴ糖の量です)
オリゴ糖の種類や個人差はありますが、ティースプーン1~5杯程度なので飲み物に混ぜて飲んだり、料理の砂糖の代わりに使用したりすると無理なく続けられますよ。
保存時は冷蔵庫に入れた方がいい?
オリゴ糖の保存は常温で大丈夫です。
直射日光に当たると変質する場合があるので避けるようにしてください。
商品にもよりますが、顆粒タイプの場合は空気に触れると水分で固まってしまうものがあります。気になる場合は冷蔵庫に入れると長持ちします。
オリゴ糖を加熱しても効果は変わらない?
オリゴ糖はビフィズス菌のように生きているわけでは無いので、多少加熱をしても効果は変わりません。
砂糖の代わりとして料理に使うと良いでしょう。
ただし2~3時間煮込んだりすると変質してしまい、オリゴ糖の効果が減少してしまうことがあるので注意が必要です。
長時間加熱する場合はお砂糖の方が良いかもしれませんね!
オリゴ糖は砂糖よりもカロリーが高いの?
商品にもよりますが、基本的には白糖よりも低カロリーです。
特に妊婦の便秘解消におすすめな難消化性オリゴ糖は体内に吸収されにくいのでより低カロリーですよ。体重管理もしやすくなります。
妊婦の便秘にオリゴ糖は危険?副作用は?
オリゴ糖は野菜などの自然由来食品から抽出したもので安心
オリゴ糖の原料の多くは自然由来の野菜から抽出したものなので、妊婦さんでも摂取することが出来ます。
食品なので副作用の心配も少なく、また10カ月間、常に便秘と隣り合わせになる妊婦さんにとって、長期間続けられるということも魅力のひとつです。
ただし、オリゴ糖を一日に20g以上摂ると副作用が出やすくなると言われています。
副作用は、お腹がゆるくなる・腹痛・ガスが溜まりやすくなる・胃部不快感・むくみなどです。便秘解消に効果があるとはいえ、食べ過ぎは良くないので目安を守るようにしましょう。
またオリゴ糖製品によく含まれる乳糖や食物繊維のイヌリンなどはアレルゲンになりやすい成分です。
食品アレルギーがある場合はアレルゲンになる原料が使われていないかをしっかり確認してから食べるようにしてくださいね。
オリゴ糖が急に効果が無くなることがあるって本当?
始めはお腹の調子が良かったのに、最近はスッキリしない・・・もう効果が無くなっちゃったの?
その原因はオリゴ糖の摂り方にあるかもしれません。
先ほどの、【妊婦の便秘解消に効果的なオリゴ糖の食べ方 食べる時間や摂り方をこまめに変える】でお伝えしたように、オリゴ糖のおかげで元気になった善玉菌に対抗しようと、学習した悪玉菌が増えている可能性があります。これを「腸内環境停滞期」といいます。
解消するためには、悪玉菌が油断している隙をつく為に時間をずらしたり毎回違う食べ方をしたりなど、こまめに摂取方法を変えることが大切です。
腸内環境停滞期にならない為にも、初めから摂り方を意識して予防しましょう。
妊婦の便秘に効果が得られにくいオリゴ糖の種類
実は便秘解消にあまり期待できないオリゴ糖があります。
毎日オリゴ糖を食べているのに一向にお腹がスッキリしない・・・もしかしたら原因はオリゴ糖の種類にあるかもしれません。
イソマルオリゴ糖や大豆オリゴ糖などの消化性オリゴ糖は、文字通り胃腸で消化吸収されやすいという特徴があります。
善玉菌を元気にする効果は一緒なのですが、大腸に届きにくいため整腸作用が難消化性オリゴ糖と比べると劣ってしまいます。
消化性オリゴ糖を単体で摂るよりも、難消化性オリゴ糖と組み合わせて複数種のオリゴ糖を同時に摂る方が便秘解消には効果的ですよ。
便秘に悩む妊婦さん必見!?オリゴ糖を含む食品はこちら
オリゴ糖の原材料として使われている食品はこちらです。
オリゴ糖を含む食品は身近なものが多く、手に入れやすいのですが、これらの食品に含まれているオリゴ糖の量はごくわずかというのが現実です。
整腸作用を得る為にはそれなりの量が必要であり、複数種類のオリゴ糖をバランスよく摂るとなると食品から毎日摂取し続けるのは非常に難しいのです。
便秘解消を目的にオリゴ糖をとる場合はサプリメントや健康食品から摂取することをおすすめします。
妊婦が便秘対策にオリゴ糖をとるならサプリ・健康食品が効率的
市販のドラッグストアでオリゴ糖を選ぶ時に注意するポイント
いざ「オリゴ糖を選ぶぞ!」と決意しても、市販のオリゴ糖は多すぎてどれが便秘解消に効果的かわからず悩んでしまいますよね。
お腹の赤ちゃんへの影響も気になる部分だと思います。
そこでスーパーやドラッグストアなど、市販でオリゴ糖を選ぶ時に気を付けたいポイントをまとめてみました。
① 難消化性オリゴ糖が主成分であるか?
② オリゴ糖以外に余計な成分が入っていないか
③ カロリーは高すぎないか
④ 品質保証があるか
⑤ 販売元の相談窓口があるかどうか
ドラッグストアでよく見かける大きなボトルのオリゴ糖の大半はイソマルトオリゴ糖シロップです。イソマルトオリゴ糖は消化性なので、単体では便秘解消効果があまり期待できません。選ばないようにしましょう。
次に、難消化性オリゴ糖かどうかをチェックするのはもちろんなのですが、純度や添加物までしっかり見極めることが大切です。
特定保健用食品であるかなども目安の一つにすると良いでしょう。
というのも、商品の中には「オリゴ糖」と謳いながらオリゴ糖よりもショ糖やブドウ糖の方が多く含まれている商品が数多く存在しています。
ショ糖やブドウ糖はただの糖類なので、整腸効果は期待できません。
必然的にカロリーも純粋なオリゴ糖よりも高くなる傾向があります。
「○○オリゴ糖入りシロップ」のような名称の商品はオリゴ糖がほとんど含まれていない場合もあるので、商品の成分表をチェックしましょう。
液体タイプよりも粉末タイプの方がオリゴ糖含有量が高いものが多いですよ。
そして、妊婦さんご自身やお腹の赤ちゃんの為にもメーカーの品質保証がしっかりしていて、相談窓口がある誠実な販売元の商品を選ぶことをおすすめします。
便秘に悩む妊婦さんにおすすめのオリゴ糖サプリ4選
これらの注意するポイントから、妊婦さんにおすすめのオリゴ糖を厳選してみました。
カイテキオリゴ
●ラフィノース+乳果オリゴ糖+フラクトオリゴ糖+乳糖+環状オリゴ糖+イソマルトオリゴ糖+2種の食物繊維
1分で1個売れている、オリゴ糖カテゴリーで全国売上1位の実力派。
腸内の30種類以上のビフィズス菌をまんべんなく活性化させる独自技術で10万人以上の人が愛用し、口コミも3000件以上寄せられているオリゴ糖です。愛飲歴が長い人も多くいます。
原材料は全て自然由来100%で純度が高く、無添加で赤ちゃんからお年寄りまで食べられる安心の品質ということも人気の理由のひとつです。
はぐくみオリゴ
●ガラクトオリゴ糖+キシロオリゴ糖+ラフィノース+フラクトオリゴ糖+乳果オリゴ糖
5種類の難消化性オリゴ糖だけを原料にしている高純度オリゴ糖食品です。
独自の黄金バランスが腸内の善玉菌を強く、元気にしてくれます。
成分は難消化性オリゴ糖だけ。カロリーは砂糖の4分の1と少なく、甘さ控えめなので妊婦さんでも続けやすいのが特徴です。
無香料・無着色で、こちらも赤ちゃんからお年寄りまで食べられる安心品質です。
快適スルン
●ラフィノース+イソマルトオリゴ糖+3種の食物繊維+カルシウム+16種の発酵穀物+葉酸
ラフィノースを主成分に、イソマルトオリゴ糖と3種の食物繊維でお腹の調子を整えてくれます。
難消化性オリゴ糖は1種類ですが、イヌリンという水溶性食物繊維がお腹の中でネバネバになって、オリゴ糖を大腸までしっかり届ける工夫がされています。
さらに、妊婦さんに必要な栄養素も一緒に摂ることができるのも特徴のひとつです。
つわりなどで食事が思うように食べられない時にも栄養をサポートしてくれます。
妊婦の便秘対策おすすめオリゴ糖サプリまとめ
口コミや実績からの信頼感や品質や保証、続けやすさなどの総合力ではカイテキオリゴがおすすめです。
便秘解消のために難消化性オリゴ糖だけを徹底して摂りたい場合ははぐくみオリゴが最も効率が良いでしょう。
生活スタイルに合わせてオリゴ糖を持ち歩きしたい、食事で足りない食物繊維もバランスよく補いたい場合はプレファイバー。
つわりで栄養バランスが心配、普段から妊婦に必要な栄養素を摂りつつ、便秘も解消したいという方は快適スルンがおすすめです。
妊婦さんの環境に合わせてチョイスできるのがこの2つの強みですね。食物繊維も大腸では善玉菌のエサになるので便秘解消の効果が期待できますよ。
自分の体に合うオリゴ糖を選ぶことが便秘解消への近道です。
この4つはどれも妊娠中でも取れるオリゴ糖なので、今のお腹の状態や目的に合わせてオリゴ糖を選びましょう。
オリゴ糖でも効かない・・・妊婦の便秘は1人で悩まずに病院で相談を
オリゴ糖を摂って腸内環境を整えても、妊娠中の女性の体は常に変化をするものです。
ホルモンバランスの変化などの内的要因から、お腹の中の赤ちゃんの成長による圧迫などの物理的な原因まで、妊娠と便秘は常に隣り合わせ。
どんなにオリゴ糖などでお腹の調子を整えても、便秘が続いてしまうこともあります。
そんな時はかかりつけの産婦人科の医師に相談をしましょう。
マグミット錠など妊婦でも飲むことが出来る便秘薬を処方をしてくれる場合もあります。
マグミット錠は酸化マグネシウムを主体にしたお薬で、腸内に水分を集めて便を柔らかくして出しやすくする作用がある医薬品です。
オリゴ糖で日常の便秘対策をしながら、時には医薬品に頼ることも大切です。
体調を見ながらうまく付き合っていきましょう。
さいごに
妊娠期間中の便秘は本当に頑固で辛いものです。
ですが、うまく食事にオリゴ糖を取り入れることでスッキリ快適な生活を目指すことができます。まずは腸内環境を見直すことから始めてみましょう。
ただしオリゴ糖だけに頼るのではなく、バランスの良い食事・散歩や軽い運動・水分を多めに摂るなどの基本も忘れずに行う必要がある事を忘れないでくださいね。
お腹の中から元気にして、もっともっと妊婦ライフを楽しみましょう!