【母乳がまずい!?】食べ物が母乳育児に与える影響と効果7つのポイント!

同じお母さんのおっぱいなのに、ゴクゴク美味しそうに飲むときもあれば、逆にしかめっ面でおっぱいを拒否するときもある…。赤ちゃんのそんな様子を見たことありませんか?これは、お母さんが食べた物によって母乳の味が変化するからです。
母乳をゴクゴク美味しいそうに飲んでくれたらお母さん自身も嬉しいですよね。今回は、どんな食べ物が母乳を美味しく変化させるか、逆に母乳をまずくさせる食べ物はあるのか、食べ物による母乳への影響についてご紹介します。
目次
食べ物で母乳の味が変わるのは本当!?
「母乳はお母さんの食べた物によって味が変わる」とい話を聞いたことがある人も多いのでは?食べ物で母乳の味は変わるのは本当なのでしょうか?
食べ物で母乳の味が変わるのは本当!
母乳は血液からできています。お母さんの食べた栄養分が血液内に入り、それを赤ちゃんに与えているのです。食べ物で母乳の味が変わるのは本当です。一口に母乳といっても“美味しい母乳”と“まずい母乳”があるからです。
産まれて間もない赤ちゃんでもちゃんと味覚はあり、美味しい母乳だとゴクゴクと美味しそうに飲みます。しかし、まずい母乳だと乳首を口に含むことさえ拒んでしまいます。また、質の悪い母乳の場合、赤ちゃんの体にも乳児湿疹や脂漏性湿疹などの症状が現れてしまうことも珍しくありません。
赤ちゃんの便にも変化がでる!
「あれ?赤ちゃんのうんちがいつもよりクサい!どうしてだろう?」と不思議に思うことありませんか?もしかしたら、お母さんの食べた物が原因かも知れません。
ニンニク、焼き肉、餃子、カレー、エスニック料理などスパイスが効いた食べ物をお母さんが食べると母乳にそのまま出てしまいます。おっぱいは胎盤とは違い、ろ過機能が単純です。だから、お母さんの食べた物の匂いがそのまま母乳に出てしまいます。
赤ちゃんの便にもお母さんが食べた物の匂いが出てしまうのは不思議なことではないのです。
母乳に良い食べ物3選!
母乳の質を高める食べ物とその理由をご紹介いたします。
母乳に良い食べ物とその理由
- 主食はパンよりご飯(白米)
- タンパク質は肉類よりも豆腐や納豆
- カルシウムは乳製品だけに頼らず豆類、魚介類
1. 主食はパンよりご飯(白米)
母乳の出を良くするにはしっかりとご飯を食べることが大事です。ご飯には水分がたっぷり含まれており、ほかの炭水化物に比べて消化も良いです。また、炭水化物だけでなく、ビタミンやミネラルなども豊富に含まれています。逆に脂質は少ないです。
2.タンパク質は肉類よりも豆腐や納豆
たんぱく質を摂るならば、脂肪分がたっぷり含まれている肉類よりも高たんぱく、低脂肪である白身魚や豆腐や納豆などが理想的です。決して肉を食べるのが悪いと言っているわけではありませんが、動物性脂肪は母乳の質を下げるので食べ過ぎには注意しましょう。
3. カルシウムは乳製品だけに頼らず豆類、魚介類
カルシウムが多く含まれる食品といえば、牛乳、チーズ、ヨーグルトなど乳製品が有名ですよね。しかし、乳製品の摂り過ぎは、母乳の質を低下させ、赤ちゃんの湿疹などを招く原因となるので、牛乳などの乳製品ばかりに頼らない方が良いです。
カルシウムは、豆腐や納豆、小魚などの魚介類、ひじきなどの海藻類にも多く含まれています。乳製品よりも豆類や魚介類などを意識的に摂るように心がけてください。
<美味しく質の良い母乳には「和食」が絶対におススメ!>
美味しく質の良い母乳を作るには「和食」が最もおススメです。和食中心の食生活を送っているお母さんの母乳はさっぱりとした甘みがあります。甘ったるいとか脂っぽい母乳ではありません。
「ご飯」と「具だくさんのお味噌汁」そして「焼き魚」に「小松菜の和え物」などあっさりした味のメニューでありながら実に栄養バランスに優れています。和食であれば野菜を中心としたメニューになりやすく、自然とビタミンやミネラル、そして食物繊維も摂ることができるでしょう。おいしい母乳が作れるだけでなく、産後のダイエットにも効果がありそうです。
母乳に良い飲み物とその理由
母乳に良い飲み物とその理由をご紹介いたします。
- たんぽぽ茶やたんぽぽコーヒー
- ルイボスティー
妊娠中や産後ママに人気の「たんぽぽ茶」や「たんぽぽコーヒー」はたんぽぽの根から作られています。鉄分やカリウムなどミネラル成分がたっぷり含まれたたんぽぽの根には血液浄化作用があり、母乳の質を高めてくれます。お母さんの血液がさらりとすれば母乳は美味しくなり、母乳が詰まる心配もなくなりますよね。
ルイボスティーはノンカフェインであることから妊娠中から愛飲されていた人も多いのでは?健康な体をつくるミネラル分や体のサビから守る抗酸化作用が豊富に含まれているので体に良いことばかり。アレルギー症状を緩和してくれる効果もあります。
<授乳中は良質の水分を摂ることが大切!>
母乳育児中はただでさえ喉が渇きます。だから良質の水分をしっかりと摂ることが大事です。しかし、授乳中は「水分であれば何でもいい」というわけにはいきません。糖分たっぷりの清涼飲料水や乳製品などは控え、以上に挙げた体に良い飲み物を摂るようにしたいものです。
母乳に悪い食べ物3選!
母乳の質を下げる食べ物とその理由をご紹介いたします。
母乳に悪い食べ物とその理由
- ケーキやチョコレートなど油脂や糖分の多いもの
- カップ麺やスナックなど塩分や添加物の多いインスタント食品
- 牛肉や豚肉などの肉類やサバやウナギなど脂質の多い魚
これらの食べ物を食べ過ぎるとドロドロでまずい味の母乳に変わってしまいます。
ケーキやチョコレートなど甘いものが大好きなお母さんもいるかと思いますが、これらを食べ過ぎると甘ったるくてどろりとしたしつこい母乳ができてしまいます。小麦類であれば、ラーメンやスパゲッティー、ハンバーガーなどのファーストフード、ドーナツなどの菓子パンは母乳の質を悪くする傾向があります。
近年、アレルギー体質の子供が増えていますが、これもお母さんの食生活の影響が原因であることは否めません。生クリームやバターなどの乳製品、カップ麺などのインスタント食品は妊娠中だけでなく、母乳期間中もできる限り避けた方がいいですね。
以上のものを食べると母乳の質を低下させ、まずい母乳ができあがってしまいます。好きな食べ物であっても食べ過ぎないように気をつけたいものです。
母乳に悪い飲み物とその理由
母乳に悪い飲み物とその理由をご紹介いたします。
- コーヒー、紅茶などカフェイン入りのもの
- ジュースなど糖分や添加物の多いもの
- 牛乳の飲み過ぎ
- アルコール
コーヒーや紅茶が大好きな人も多いでしょう。しかし、カフェインを大量に摂取してしまうと母乳から移行し、赤ちゃんが興奮したり、睡眠の妨げになったりします。コーヒーや紅茶がどうしても飲みたくなったら、1日1~2杯くらいまでにとどめましょう。
母乳育児中は喉が非常に乾くので清涼飲料水を飲みたくなる気持ちはよく分かります。特に汗をかきやすい夏の時期なんて一気にグイグイと飲みたくなりますよね。しかし、清涼飲料水などのジュースには想像以上の糖分が含まれているので良くありません。
牛乳などの乳製品の飲み過ぎると母乳自体がドロリとし、母乳の質を下げさせます。また、赤ちゃんの湿疹を招いたりする原因になるのであまりオススメできません。アルコールについてはもってのほかです。同じ水分を摂るなら、母乳に良い飲み物を飲むように気をつけたいものです。
絶対NG!母乳育児中の食べ物
母乳育児で絶対に禁止されている「アルコール」と「たばこ」。本当のところ、母乳や赤ちゃんにどのような影響を与えてしまうのでしょうか?
アルコールはNG!
授乳中のお母さんがアルコールを摂取すると当然ながら母乳を通して赤ちゃんにも移行していくということは誰でも察することでしょう。
通常アルコール摂取後、30~60分以内で母乳からアルコールが検出されるくらいのスピードらしく、母乳の場合お母さんの血液そのものなのでろ過するものがないそうです。つまり、赤ちゃんにも少量とはいえ、血液を通してアルコールが移行されるというわけです。
気になる赤ちゃんへの影響ですが、少量であっても長期間摂取することにより、睡眠時間が短くなる、湿疹ができる、運動能力などの発達の遅れ、肥満などの影響が出たという報告もあります。肝機能や内臓機能が未熟な赤ちゃんにとっては大変なことです。
アルコール大好きなお母さんにとって禁酒は非常に辛いことかもしれません。しかし、赤ちゃんの健康を第一に考えるともうしばらくの間は我慢する必要があるでしょう。
たばこもNG!
妊娠中はたばこの摂取を禁止されていたはずです。それは早産に繋がる、低体重の子供が生まれるなど、赤ちゃんの成長に悪い影響を与えるからです。それは授乳中であっても同じこと。たばこもアルコールと同じでニコチンが血液内に入って母乳を介し、赤ちゃんに移行していきます。
ご存じの通りニコチンは毒物に指定されている化学物質です。ニコチンが入った母乳を飲んでいる赤ちゃんへ悪い影響を与えるのは必須でしょう。
もし、不機嫌になる、眠れない、嘔吐や下痢などの症状が出たら、急性ニコチン中毒になっている証拠です。もし、これらの症状が見られなくても赤ちゃんの成長に大きな弊害があるので、母乳育児中は禁煙を心かけるようにしてください。
良い母乳のポイントはバランスの良い食生活!
良質な母乳を作るにはとにかく栄養バランスに気を配ることが大切です。
バランスの良い食事が良い母乳を作る
母乳の成分には、糖質、たんぱく質、脂質、水分、ビタミン、カルシウム、鉄分など体を作り維持していくのに必要な栄養素すべてが揃っています。この母乳の栄養を保つには、お母さんがさまざまな食材を食べることが大切です。
お母さんが偏った食生活を送っていると色々と弊害がでてきます。母乳を作るのには相当のエネルギーを使いますが、偏った食生活を送っているとお母さんの体調を崩してしまうことも…。そして、母乳の出が悪く、母乳の質も低下します。赤ちゃんの体にも湿疹ができやすくなります。
お母さんのためにも赤ちゃんのためにもバランスの良い食事がとても大事!栄養バランスの良い食事とは「和食」です。ご飯や野菜を中心とした和食をぜひとも食べるようにしましょう。
いろんな味を赤ちゃんに知ってもらう
母乳を飲んでいる赤ちゃんも日々母乳の味の変化に敏感に反応しています。お母さんが食べた食材の味が母乳を通して赤ちゃんの舌に伝わり、赤ちゃん自身の味覚形成にとても役立っているのです。
お母さんが毎日色々な味の食材を味わうことで将来的に赤ちゃんも好き嫌いの少ない子供に育つと言われています。また、離乳食が始まっても新しい食材に適応しやすい舌になっていきます。赤ちゃんの味覚形成のためにもお母さん自身がいろいろな食材をバランスよく食べることが大切です。
乳腺炎と食べ物の関係
「乳腺炎になりやすい食べ物は?」「乳腺炎にならなければ食べてOK?」など乳腺炎と食べ物の関係について考えてみたいと思います。
乳腺炎になりやすい食べ物は?
母乳は乳管を通って出てきますが、乳腺炎を引き起こすと乳管が詰まっておっぱいが腫れたり、痛みを伴ったりします。乳腺炎になる要因はさまざまですが食べ物が引き金となって発症することがあります。
乳腺炎を発症させやすい食べ物とは
- 高脂肪・高カロリーの揚げ物類
- 牛乳やチーズなどの乳製品
- ケーキやチョコレートなど高カロリーで脂肪と糖分の多いお菓子
です。
これらの食べ物は血中コレステロールが増えて血液がドロドロとなり乳腺炎になりやすいのです。
乳腺炎にならなければ食べてもOK?
では、乳腺炎にならなければ上記にあげた食べ物を食べてもいいのでしょうか?
答えは「あまりオススメできない」です。
というのも上記にあげた食べ物は乳腺炎になりやすいだけでなく、母乳の味や質を悪くしてしまう典型的な食品ばかり。赤ちゃんが「まずい」と感じる母乳を作らせてしまうでしょう。これらの食べ物を食べ続けることによって今は大丈夫でも、ある日突然、乳腺炎になるというケースもあります。
それにお母さんに異変が起こらなくても子供に湿疹や便秘などのトラブルとしてあらわれることもあります。「今は乳腺炎じゃないから大丈夫!」と安心せずに、食べ物には気をつけることが大切です。
乳腺炎になってしまったら…
- とにかく赤ちゃんに飲んでもらう
- 漢方薬「ゴボウシ」に頼る
- 母乳外来で乳房マッサージを受ける
1.とにかく赤ちゃんに飲んでもらう
おっぱいの詰まりを改善するには「とにかく赤ちゃんに飲んでもらう」これにつきます。
乳腺炎になりかけのとき、夜の授乳をさぼってしまうとかなりの確率で乳腺炎の症状が悪化します。ですから、夜中でも3時間ごとに起きて授乳を行うことを忘れずにしたいものです。もし、赤ちゃんが夜中に母乳を飲んでくれないなら、搾乳した方が良いでしょう。
乳腺炎などトラブルを起こした母乳の味は、苦いような、塩臭いような、脂っぽいような味になります。だから、赤ちゃんはまずくて飲んでくれないかもしれません。もし、母乳を飲んでもらえないようであれば、ほかの対策を考える必要があります。
2.漢方薬のゴボウシに頼る
「牛蒡子(ゴボウシ)」という漢方薬をご存じでしょうか?このゴボウシはゴボウの種からできています。ゴボウシを煎じて飲むことで「乳管を広げて詰まりを取れやすくする」「熱を発散させる」効果があります。
ゴボウシの漢方薬に頼るのは面倒という場合は、「ゴボウ茶」もおススメです。漢方薬のゴボウシほど即効性はありませんが、ゴボウ茶を飲むことで乳腺炎の症状を抑えたり、母乳の出を良くしたりしてくれます。ドラックストアでもネットでも手軽に購入できます。
3.母乳外来で乳房マッサージを受ける
乳腺炎になったら「母乳外来などで乳房マッサージを受ける」ことをおススメします。
乳房マッサージとは、乳房に溜まった古い母乳をマッサージによって外に出すことです。乳管に古い母乳が詰まっているのでその詰まりをとり除かなければ症状は良くなりませんよね。そこでマッサージ受けることによりその症状を改善することができます。
自分でマッサージして母乳の詰まりを取り除くこともできますが、乳腺はとても細いのでマッサージの仕方が悪いと乳腺を傷つけてしまう可能性も…。そうなると厄介ですよね。ひどい乳腺炎の症状で悩まされた場合は、「自分で何とか…」と考えず、プロの手でマッサージしてもらうのが一番効果的でしょう。
ストレスになる食事制限で母乳が出なくなる!?
ある程度の食事制限は大事なことです。しかし、ストレスになる食事制限は母乳にどんな影響を与えてしまうのでしょうか?
美味しい母乳のための食事制限
美味しい母乳をつくるために大好きなチョコレートやケーキなどを控えているお母さんもおられるかと思います。ちょっとでも甘いものを食べてしまうと乳腺が詰まりやすい、炎症を起こしやすいという体質の人は、甘いものは控えた方がいいでしょう。
ただ、母乳と食事の影響の大きさには個人差があるようです。体質によってはどんなものを食べても乳腺炎になりにくいとか、どんなものを食べても母乳の分泌が良いという人もいます。このように母乳に対しての悩みや不安がないと、食生活を適当に済ませてしまう人も中にはいるでしょう。
しかし、食事と母乳に対しての悩みや不安がない人でも赤ちゃんのことを考えると栄養バランスの良い食生活を送ることが大事です。
過度な食事制限はストレスの原因に
お母さんの中には、過度な食事制限によりストレスを溜め込んでいる人もいます。
大好きなチョコレートやケーキをガマンし続けた結果、もう我慢の限界で食欲が爆発して過食が止まらなくなってしまった…という例も珍しくありません。
ある程度の食事制限はお母さんと赤ちゃんの健康のために必要です。
しかし、過度な食事制限はストレスの元になるのでよくありません。
ストレスで母乳は出なくなる!?
また、ストレスは母乳の出にも関係してきます。母乳を作る「プロラクチン」と母乳を排出する「オキシトシン」という二つのホルモンが分泌されていますが、ストレスが溜まるとオキシトシンが正常に分泌されなくなってしまいます。赤ちゃんがいくらおっぱいを吸っても出にくくなるのです。
赤ちゃんのために食事制限しているのにそれがストレスとなり、結果赤ちゃんのための母乳が出なくなってしまったら…。これでは本末転倒ですよね。
たまには頑張っている自分へのご褒美として好きなものを好きなだけ食べてOKの日をつくってみてはいかがでしょうか。母乳の出を良くするためにもストレスを溜め過ぎないこと!リラックスできるお茶を飲みながらくつろいでみてください。
まとめ
以上がお母さんの食べ物が母乳に与える影響とその効果でした。お母さんの食生活と母乳の質には密接な関係があります。美味しい母乳を赤ちゃんに飲んでもらうためにもお母さんは栄養バランスの摂れた食事を摂るように心かけてくださいね。
また、食生活だけでなく「十分な睡眠をとる」「ストレスを溜めない」など規則正しい生活を送ることも母乳の質を向上に繋がることもお忘れなく!