
タオルで顔を拭こうと思ったら、「あれ?なんか臭い・・」
外出して汗をかいた時に、「もしかしてこの臭いは自分・・?」
なんて経験ありませんか?
臭い!と思ってすぐに洗濯しても、なかなかとれない。洗濯機が原因かと思って洗濯層を洗ってもとれない。この頑固な臭いの原因は一体何!?どうやったらとれるの??
今回は、そんなみんなの悩みの種、クサ〜イ洗濯物の臭いが簡単にとれちゃう方法をご紹介いたします!憧れの柔軟剤のふんわりいい香りが戻ってきますよ〜♪
洗濯物が臭くなる原因はモラクセラ菌だった?
そもそも、何で洗濯物は臭くなるのでしょうか?その原因を探り、撃退する方法をご紹介致します!
モラクセラ菌とは?
なにやら覚えにくい名前ですが、花王の研究により洗濯物の生乾き臭の原因はこの「モラクセラ菌」であることが分かりました!
ただ、モラクセラ菌そのものが臭いを発しているのではなく「菌が洗濯物に付着した皮脂汚れや水分をエサとして繁殖し、フンをすることで生乾き臭を発している」のです。
なんと!生乾き臭の原因はモラクセラ菌の「フン」だったなんて!
菌がたくさん付いている洋服を着たり、タオルで顔を拭いていると思っただけで気持ち悪いのに、更にフンまでついているなんて…。
お天気が悪くて洗濯物を乾かすのに時間がかかってしまう梅雨時などは、モラクセラ菌にとったらパラダイス!洗濯物が乾ききるのに時間がかかればかかる程、菌は増殖してしまいます。
そして最悪なことに、モラクセラ菌の特徴は「乾燥や紫外線に強い」と言うこと!
いくら天日干しや扇風機などで乾かし一旦臭いは感じなくなったとしても、モラクセラ菌を完全に除去することはできず衣類に残ってしまいます。
これは「戻り臭」とも呼ばれ、汗をかいたり雨に濡れることで皮脂や水分が増えると再びモラクセラ菌によって臭いが発生してしまうことにつながるんです。
天日で干してもダメ…。
素早く乾燥させてもダメ…。
「じゃあ、一体どうしたらいいの~?」と叫びたくなってしまいますね…。そこで、この手強いモラクセラ菌を撃退する方法をお伝え致します!
これがモラクセラ菌の弱点だ!
乾燥や紫外線にも強いモラクセラ菌…。一見、最強の菌に見えますがちゃんと神様は弱点も用意して下さっています(笑)!
モラクセラ菌に限らず、菌やウイルスはとにかく「熱」に弱いものなんです。ノロウイルスですら、85℃以上の熱湯に1分間浸すと死滅するんですよ!
モラクセラ菌は約50~60℃の熱湯に10~20分浸すと死滅することが分かっていますので、その温度を目安とした洗濯臭の取り方をご紹介致しましょう。
洗濯物の臭いの取り方
生乾き臭を取るには、とにかく「モラクセラ菌を衣類に残さないこと」「モラクセラ菌のエサである皮脂や汚れを衣類から徹底除去すること」が大切です。
消臭効果のある「重曹」や抗菌作用のある「お湯」「酢」を使うとびっくりする程しっかり臭いがとれますよ!
お湯+重曹で臭いを取る方法
熱めのお湯でモラクセラ菌を死滅させ、消臭効果のある重曹で皮脂やたんぱく汚れの臭いも取れます。
重曹は生乾き臭だけではなく、酸性の臭いを消臭してくれるので加齢臭などにも効果的ですよ!
- 大きめのバケツに約60℃のお湯を溜め、重曹を入れよく混ぜる。
(重曹の量はお湯1Lに対して大さじ3杯が目安です。) - その中に臭いが気になる衣類を浸す。
- 約20分後、衣類をバケツから取り出し洗濯機で通常通りに洗濯する。
(気温が低い冬場などはすぐにお湯の温度が下がりがちです。熱湯を足し湯するなどの工夫をして、20分間は約60℃の温度を保つようにしましょう!)
※熱に弱い菌には熱湯を!ただ、「ナイロン・アクリル・ポリウレタン」は熱によって縮みやすく、「綿・シルク・ウール・レーヨン」は洗濯自体で縮みやすい性質を持っています。お気に入りの洋服はクリーニングに出す方が無難かもしれませんね。
お湯+重曹で臭いを取る方法その②
上記の方法でもまだ臭いが気になる…と言う方には、ノロウイルスをも死滅させることのできる「熱湯煮沸消毒」を!
ただ、衣類が傷んでも良いという覚悟が必要です。特に臭いが気になる「靴下や肌着」のみに行ってみては?
- 大きめの鍋でお湯をグツグツするまで沸騰させる。
- 大きめのバケツに熱湯を移し、重曹を入れよく混ぜる。
(100℃の熱湯の中に重曹を入れるとシュワシュワ泡が出るので、ゆっくりと入れましょう。) - その中に臭いが気になる衣類を浸す。
- お湯が冷めるまで放置し、その後普通に洗濯する。
※熱湯の使用は色移りしやすいので、白い物と色物は分けて行って下さい!
除菌スプレーで臭いを取る方法
せっかく洗濯したのに、なんか臭い…。干すのを忘れていて、洗濯機の中で臭くなっちゃった…。なんて時も、除菌スプレーで菌を殺菌すれば、洗いなおす必要もありません!
- 衣類を通常通りに洗濯する。
- 洗い終わった衣類をハンガーなどに掛けた後、アルコールスプレーをまんべんなく衣類に振りかける。
洗濯物が臭う原因はモラクセラ菌がする「フン」でした。スプレーでモラクセラ菌を死滅させれば、乾くまでに時間がかかっても臭くならないと言うことになりますよね!
使用するアルコールスプレーは「除菌用アルコールスプレー」や「消毒用エタノール」でもOKです。ドラッグストアなど数百円で購入できますよ。
酸素系漂白剤でつけ置きする方法
酸素系漂白剤でつけ置きした後に洗濯をすることで確実に除菌ができ、生乾き臭の対策に効果的です!
- 酸素系漂白剤でつけ置きする。
- 通常通りに洗濯する。
※通常の洗濯時に洗剤と一緒に酸素系漂白剤を投入する方法だと手間もはぶけて簡単です♪ただ、色落ちには気を付けましょう。
すすぎ時にお酢を入れる方法
お酢には除菌・殺菌効果がありますので、すすぎの時にお酢を入れると菌の繁殖を抑えてくれ、なんと柔軟剤効果までも期待できるんです!
「洗濯物がお酢臭くならないの…?」と思いがちですが、洗濯物が乾く時に酸っぱい臭いも蒸発してなくなるので安心して下さいね。
- すすぎ時にお酢大さじ2~3杯を入れる。
- そのまま脱水して干す。
お酢を入れると衣類が柔らかく仕上がるので、柔軟剤を入れなくてもOKなんですよ♪自然派の方や敏感肌さんにとってもオススメな方法です!
アイロンがけをする方法
アイロンの熱によってモラクセラ菌を死滅させる方法です。一見、面倒に思われますが生乾き臭にはとっても効果的ですよ!
- 通常通り洗濯をし、乾かす。
- ある程度乾いたらアイロンをかける。
- アイロンがけをしても乾ききらなかった衣類は再び干す。
洗濯する時の注意点
生乾き臭を取るにはたくさんの方法がありますので、色々と試して一番しっくりくる方法を探してみるのも楽しいですよ♪
ここではどんな方法を使っても、共通して気を付けて欲しいことをご紹介いたします。
お風呂の残り湯は使わない!
節水のためにお風呂の残り湯を洗濯に利用している方は多いのではないでしょうか?
ですが、ちょっと待ってください!
お風呂の残り湯には人の汗・皮脂・汚れ・雑菌などがいっぱいなんです!
汚れがいっぱいの残り湯で洗濯をするのは、菌の更なる繁殖につながる可能性大です!
どうしても残り湯を使用したい場合は、洗いの時だけにしてすすぎは水道水で行う様にしましょう。
洗濯剤・柔軟剤・重曹などの過剰投入はしない!
しっかり汚れを落としたくて、ついつい指定分量以上の量を投入していませんか?
洗剤などを過剰に入れると、すすぎをしても繊維の中に洗剤が残ってしまいます。そうするとその残った洗剤で肌が荒れたろと言ったトラブルの原因にもなってしまいますので、使用量は必ず守るようにしましょう。
洗濯機の取扱い説明書を読む!
重曹や熱いお湯を使っての消臭や除菌の方法をお伝えしてきましたが、洗濯機の種類によっては重曹やお湯の使用が故障につながる機種もある様です。
お使いの洗濯機の説明書を読んだり、調べたりして安全の確認をすると安心ですね。
部屋干しをしても臭くならないためのコツ
「部屋干し」と聞くと、どうしても「臭くなっちゃいそう…」とマイナスなイメージですが、コツをしっかり掴めば部屋干しをしても臭くならないんです!
それに、部屋干しは実はとっても便利!
仕事で遅くなっても、急な天候の悪化にも、花粉症やPM2.1も気にする事なく洗濯物を干せますよ。
部屋干し用の洗濯剤を使用する
部屋干し用洗剤を使用する事で、生乾き臭を抑えてくれる効果が期待できます。
ほとんどの部屋干し用洗濯剤の中には「酸素系漂白剤」が入っているため、菌を除菌し繁殖を防ぐ効果と同時に消臭効果も期待できるためです。
パッケージに「部屋干し用」と記載されていなくても、裏の成分表を見てみましょう。そこに「酸素系漂白剤」の記載があれば、入っていないものよりも生乾き臭を抑えてくれる効果が高いと言えます。
弱アルカリ性の粉末洗濯剤を使用する
衣類の汚れをしっかりと取ることは、生乾き臭撃退において外せないポイントですよね。
そのためには、使用する洗濯剤もなるべく「洗浄効果に優れたもの」を使用しましょう。
市販の洗濯剤には「弱アルカリ性」と「中性」の2種類のタイプがありますが、洗浄力の高さは弱アルカリ性の方が高く、中性は洗浄力が穏やかで衣類にかかる負担も少なくなります。
弱アルカリ性の洗剤は「粉末タイプ」と「液体タイプ」に別れており、液体タイプは水に溶ける事で弱アルカリ性が中性に変化し洗浄力が落ちてしまいます。
汚れをしっかりと落としたい時は「弱アルカリ性の粉末タイプ」の使用をおすすめ致します。
乾きやすい場所で干す
部屋干しをする時に適した場所はどこでしょうか?効率よく乾く場所を見つける事で乾燥にかかる時間を短縮し、生乾きの臭いを抑えます。
部屋干しに適した場所の条件
- 気温が高い場所
- 風が通る場所
- 日光が当たる場所
部屋干しに適した条件は上記の様なものが挙げられますが、家の中で言うならどの部屋になるでしょうか?
部屋干しに適した部屋
- エアコンの風が当たる場所(リビングなど)
- 日当たりの良い窓際
- 浴室・洗面脱衣所
上記3部屋の中で1番おすすめなのが「浴室・洗面脱衣所」での部屋干しです。
リビングや寝室などに部屋干しをすると、洗濯物から出る湿気が原因でダニの発生率が洗濯物を干さない時に比べ、何と2倍以上になってしまうというデータも!
それにリビングなどに洗濯物がある場合、急な来客時にあわてて片付けをしなければなりませんし、何と言っても洗濯物で溢れかえった部屋は見ていても心地よいとは言えませんよね。
普段から水を使用する「浴室・洗面脱衣所」なら、湿気を取りカビの発生を防ぐためだいたい大きな換気扇が付いているので、部屋干しにピッタリの場所と言えます。
更に浴室・洗面脱衣所の狭い空間で除湿機を使用すると、他の広い部屋よりも効率よく湿気を取ってくれるのでおすすめです。
浴室・洗面脱衣所での部屋干しのコツ
- 浴室乾燥機を使用する際は、洗濯物の量が多すぎると乾くまでに時間がかかってしまうので、洗濯物の量は少なめにしましょう。
- 洗面脱衣所で部屋干しの際は、換気扇を稼働させて窓を開ける。
(※雨の日など外に湿気が多い場合には窓を閉める事。湿気を洗濯物が吸い取ってしまうとなかなか乾きません。)
スポーツタオルを使用する
タオルの使用頻度って、とても高くないですか?
手拭きタオル・洗顔タオル・キッチンタオル・バスタオル…。この中でも群を抜いて乾きにくいのが「バスタオル」ですよね。
大きく包み込んでくれるバスタオルはお風呂上りに重宝しますが、1日に3枚も4枚もバスタオルを洗濯するとそれだけで干すスペースが無くなってしまう事も…。
そこで、バスタオル代わりになる「スポーツタオル」の出番です!
このスポーツタオル、サイズ感は「フェイスタオルとバスタオルの中間」くらいで縦100cm横40cm程度のものです。バスタオルより小さいので身体に巻きつける事はできませんが、大人1人の身体を拭くには十分な大きさです。
バスタオルの使用を止めてスポーツタオルにすれば洗濯物の少量化にもつながりますし、バスタオルよりも断然乾きが速いんです!
除湿機を使用する
部屋干しの最終手段、除湿機です。最近の除湿機は「衣類乾燥機能」が充実しており、温風が出るルーバーが付いていたり消臭機能があったりと快適に部屋干しができるようになっています。
そんな除湿機にも3種類のタイプがありますので、詳しくご紹介致します。
コンプレッサー式除湿機の特徴
- ○梅雨時期の除湿が得意
- ○電気代が安い
- ○価格も安め
- ×冬場の湿温が低い時の除湿が苦手
デシカント式除湿機の特徴
- ○1年中を通して安定した除湿力を発揮
- ×電気代が高い(コンルプレッサー式の約3倍)
- ○価格は安め(コンプレッサー式より数千円高い)
- ×使用する部屋の温度が上がる
ハイブリッド式除湿機の特徴
- ○コンプレッサー式+デシカント式の両方の機能を合わせ持ち、1年中自動で最適の運転をしてくれる
- ×価格が高い(平均約6万円)
どれを選んでいいのか分かりにくいので、簡単に説明すると…
- 梅雨時期に使用したいのであれば「コンプレッサー式」を。(デシカントも使用できますが、室温が上がるため場所によっては夏場の使用は厳しい事も。)
- 冬場に使用したいのであれば「デシカント式」を。
- 1年中快適に使用したいのであれば「ハイブリッド式」を。
という感じです。除湿機があれば夜干した洗濯物が朝にはパリっと乾いているので、忙しい方にもピッタリ!価格は機能性能によって差が激しいので、電気屋さんへ行って実際に話を聞いてみるといいですよ♪
洗濯物が臭くならないための日頃の対策とは?
日頃のちょっとした心がけが生乾き臭の改善に役立つことって多いんですよ。ひとつひとつの行いは小さい事ですが、塵も積もれば山となります!
月に1度は洗濯機の掃除を!
もし洗濯層に汚れが詰まっていたら?カビが発生していたら?
汚れている洗濯機で洗っていては、きれいになる所か逆に洗濯物に菌を付けてしまう事に!
市販の洗濯層クリーナーや重曹を使って洗濯層をきれいに保ちましょう。ここでは重曹と酢を使った洗濯層のお掃除方法をご紹介致します。
重曹とお酢で洗濯層のお掃除
- 洗濯機に40~50℃くらいの湯を満タンになるまで注ぐ。
- 重曹1カップとお酢300mlを入れ、3分程度洗濯機の「洗いコース」のみにて回す。(酸素系漂白粉1kgもしくは酸素系漂白液1LでもOKです!)
- 洗いコースでの運転を2~3回繰り返した後、半日~1日放置。
- 黒い汚れ・カビなどが水面に浮かんできますので、網などですくい取る。
- ゴミをすくい取ったら通常コースで洗濯機を運転させる。
洗濯物は通気性の良いカゴに!(洗濯機の中に入れない)
洗う前の洗濯物には汗や皮脂汚れがいっぱい!そんな洗濯物を洗濯機の中に溜めている…なんて事はありませんか?
洗濯機の中は狭く、湿度がこもりやすいので菌が繁殖しやすい場所です。その中での洗濯物の保管は菌の増殖を促進させてしまいますよ!
洗濯物が出てから洗うまでの時間が長い場合でも、菌の増殖を最小限にするために洗濯物を通気性の良いカゴなどへ保管する様にしましょう。
こまめに洗濯をする!
洗濯物を大量に溜めこまず、こまめに洗濯をしましょう。少量ずつ洗って干せば、洗濯物が短時間で乾いてくれる事にもつながりますよ。
汗をたくさん吸い込んだ衣類や靴下などは、つけ置きしたりして他の洗濯物と一緒にしない事が菌の増殖を抑えるポイントにもなります。
洗濯機の蓋は閉めない!
使用していない時の洗濯機の蓋は閉めていますか?開けていますか?
洗濯層はカビや雑菌が繁殖しやすい場所なので、使用後は蓋を開け内側をよく乾かしましょう。乾いたタオルなどで水分を拭き取ることも効果的ですよ!
さいごに
洗濯と一言で言っても、とても奥が深い事がお分かりいただけたでしょうか?毎日の洗濯が気持ちよくできると、とっても気分がいいものです♪
ぜひ上記で紹介したテクニックを使って生乾き臭対策をしてみて下さいね!