
夏の暑い時期になると気になるのが脇の下のニオイです。
露出が増えるこの時期だからこそ「人からクサいと思われないかしら」と悩みが増すばかり。
中には「もしかしたら私ワキガかも?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
ここでは、『女性に多いワキガの特徴とワキガ対処法』をご紹介したいと思います。
目次
ワキのにおいが気になる…女性のワキガは多い!?
“ワキガ”というと女性よりも男性の方が多いイメージありませんか?
しかし、実態はワキガの男女比はなんと“男性4:女性6”で女性の方が若干多いのだとか。
なぜ、男性より女性の方がワキガ体質の人が多いのでしょうか?
それは、女性が男性に比べて
- アポクリン汗腺を刺激する皮下脂肪が多く体についていること
- 女性の方が性ホルモンの関係上アポクリン汗腺が発達しやすい
この二つの理由から、ワキガの原因となるアポクリン汗腺が多く分泌されてしまうためです。
とはいっても「男性の方が体臭クサい」と感じてしまうもの。きっとそれは女性の方が普段から清潔面で気を配り、体臭がにおわないよう対策をしているから目立たないのでしょう。
しかし、それは一時的なことです。その場しのぎの対処法であって、ワキガ自体が改善しているわけではないので要注意です。
ワキガ体質かも?ワキガの女性の特徴
「もしかしたら私ワキガかも!?」と思っている人は、こちらのチェックポイントでワキガ体質かどうか、判断してみてください。
1.耳垢が湿っている
あなたの耳垢、乾燥していますか?それとも湿っていますか? アポクリン汗腺が多いと耳垢が湿りやすい傾向にあります。
アポクリン汗腺とは汗を分泌する汗腺のひとつで脇の下などに多く存在しています。
脂肪、タンパク質、アンモニアなどの栄養分が多いため、細菌が繁殖しやすく、それが体臭の原因に繋がるのです。
つまり、これがワキガです。
耳垢が湿っている人はアポクリン汗腺の分泌が多く、ワキガになりやすいと言えます。
2.洋服に汗染みができる
シャツのわきの部分に黄色いシミができていたら、ワキガかも知れません。
ワキガの原因となるアポクリン汗腺には、脂肪やタンパク質、アンモニアなど様々な成分が分泌されていますが、この中に“リプフスチン”という黄ばみの元となる黄色い色素成分も含まれています。
そのため、ワキガの場合、普通の汗じみよりも濃い黄ばみとなるわけです。
3.わき毛が濃い
「わき毛が濃い人はワキガ体質の可能性が大」という統計データがあります。
わき毛がたくさん生えているということは毛根の数も多く、ワキガの原因であるアポクリン腺も発達していると推測されるからです。
あくまでも傾向ではありますが「わき毛」と「ワキガ」には密接な関係があるということを覚えておいてください。
4.家族にワキガの人がいる
ワキガは遺伝する可能性が高いと言われています。
確率としては片親がワキガの場合50%が、両親ともワキガの場合75~80%という確率で子供に遺伝するそうです。
この数値からワキガの遺伝率はかなり高いことが伺えますよね。
ワキガのにおいを抑える効果的な対策5選!
誰でも簡単にできる!ワキガのにおいを抑える方法を紹介します。
1.清潔にする
わきの臭いは時間が経てば経つほど細菌が増殖し、あの独特のツーンとした臭いに変わっていきます。
体を清潔に保つのはワキガ対策の基本中のキホンです。
細菌が増殖しないようにこまめにシャワーを浴びたり、汗をかいたらすぐに着替えたりしたいものですね。
【ここがポイント!】
「体を清潔に」とばかりに一生懸命ゴシゴシ洗ってはいけませんよ。
ゴシゴシ洗いは肌を乾燥させるからです。乾燥した皮膚は「肌を守らねば」と皮脂を分泌し続けます。
この皮脂の過剰分泌がワキガの臭いを強めてしまうことになるからです。
体を清潔にするのは良いことですが体のゴシゴシ洗いではなく、やさしく泡で洗うようにしてください。
2.わき毛を処理する
わきの下は空気がこもりやすく、いつも高温多湿なので細菌も増殖しやすい環境であります。
そんなわきの下に毛を生やしていると細菌はますます繁殖し、臭いもキツくなっていきます。
汗をかいても臭いを脇の外に排出できるよう、わき毛は安全カミソリなどで処理しておきましょう。
わき毛がワキガを発生させる元ではありませんが、わき毛を処理することでワキガの臭いをある程度抑えることができるのは確かです。
女性の場合は、わき毛を生えっぱなしという人は少ないかと思いますが参考までに覚えておいてください。
【ここがポイント!】
わき毛の処理は、「安全カミソリ」または「永久脱毛」がおススメです。
「除毛」を頻繁にするとわきの下が乾燥しやすくなります。わきの乾燥がワキガの原因になることがあるので気をつけてくださいね。
「永久脱毛」などで完全にわき毛を生えさせないという方法はおススメです。
永久脱毛だと肌を乾燥させずに細菌も繁殖しにくいのでワキガの臭いがきつくなりにくいです。
3.専用クリームを塗る
ドラックストアなどで“汗のにおい消し”として制汗スプレーなどが売られていますよね。
実際にワキガで困っている人の中にもこちらの制汗スプレーを使われている人も多くいるかと思います。
しかし、制汗スプレーを使って効果を感じましたか?
市販の制汗スプレーを使えば確かに一時的に消臭効果はあります。
しかし、持続性がないため消臭効果は低いと言えます。
また、微粒子が毛穴に詰まりやすく、長い期間使い続けることでわきの黒ずみになることも…。
「制汗スプレーで効果があった」という人は、ただの“普通の汗がくさい”だけ。ワキガ体質ではないのかも知れません。
ワキガ専用のクリームは、ワキガや汗臭の原因菌を根元から予防する抗菌成分などが配合され、クサいにおいの元となる雑菌を根こそぎ排除してくれる!
本気でワキガが気になる人は制汗スプレーよりもワキガ専用クリームを使った方がいいでしょう。
【ここがポイント!】
「軽いワキガの人は制汗スプレー」「ワキガが本気で気になる人はワキガ専用クリーム」という具合にワキガの状態によって使い分けることをおすすめします。
制汗スプレーとワキガ専用スプレーの役割は根本的に違うということを覚えておいてください。
4.ミョウバン水を使う
“ミョウバン”あまり聞きなれない言葉ですがヨーロッパでは古くから制汗・消臭剤として使われてきました。
日本では、なすの漬物を作るとき色を鮮やかにする色止め、れんこんやゴボウのあく抜き、として利用されています。
白い粉末状のものが透明パックに入ってスーパーなどで売られています。浅漬けやキムチの素などがある漬物コーナーに置かれているので目にしたこともあるのでは?
<ミョウバンの効果と使い方>
ミョウバンの効果は色々ありますが臭いに関していえば、消臭、脱臭、殺菌です。ミョウバンを水に溶かすと酸性になります。
臭いの素となる細菌はアルカリ性を好むため、酸性であるミョウバン水を肌につけることで臭いの元である細菌の繁殖を抑えることができる!
もちろん、ワキガの臭い撃退にも役立ってくれるというわけです。
“ミョウバンを水に溶かすと酸性に傾く”という特性を生かしてミョウバン水を作って見ましょう。
スプレー容器に入れたミョウバン水を汗や臭いが気になった時にシュッと吹きかけることで立派な手作り制汗・消臭剤になります。
<手作りミョウバン水を作って見よう>
- ミョウバン(50g)
- 水(1500ml)
- ペットボトル(空のもの1本)
ペットボトルの中にミョウバンと水をいれてフタをしたら軽くふるだけ。それを一晩おいて無色透明になったらできあがりです。
【ここがポイント!】
手作りミョウバン水を使うときは小さなスプレー容器などに入れ換えるといつでもどこでも汗や臭いが気になったらシューできるので便利です。
5.におい移りを防ぐ
ワキガ原因であるアポクリン腺から分泌された汗は皮脂やアンモニア、タンパク質などの成分が配合されています。
こちらの成分、かなりしぶとい臭いです。普通に洗濯で洗ってもなかなか臭いは落ちません。
洗い立ては洗剤の影響で「においが落ちた」と思っても、乾かしたあと再び悪臭を発してしまう。
一度染みついた臭い成分は何回洗濯しても落とすのは難しいでしょう。では、どうしたらついてしまったワキガ臭を落とすことができるのでしょうか?
<酵素系漂白剤による除菌方法>
40度ほどのお湯に酸素系漂白剤をふり入れて2~3時間くらい漬けておきます。そしていつも通り洗濯するだけです。
酵素系漂白剤は液体よりも粉末の方がおススメ。また、水よりも40度くらいのお湯が一番漂白効果を得られやすいです。
【ここがポイント!】
酵素系漂白剤での除菌は手間や時間がかかるので「面倒だな」と感じる人もいるでしょう。
そんな人におすすめなのが、体臭に特化した衣類消臭剤です。
おすすめ商品は「NULLA(ヌーラ)」。
発生してしまった臭いを抑える効果があります。
そして、「ヌーラビオ」と呼ばれる商品は、ワキガに特化した衣類消臭剤でにおい菌を寄せ付けずに雑菌の増殖を抑える働きがある商品です。
使い方はカンタンで洗濯した服に吹きかけて乾かすだけです。これでワキガ臭がほぼ出ません。
ワキガの原因は?生活習慣で改善!
ワキガは何が原因で起こるのでしょうか?
また、生活習慣に気をつければ臭いを抑えることはできるのでしょうか?
お肉メインの食生活がワキガの原因
お肉に偏った食生活を送ると体臭がひどくなります。
臭いの原因は、肉に含まれる「タンパク質」と「脂肪分」にあります。
肉に含まれるタンパク質を消化する段階で大量の熱が発生します。
そのため、汗をかいやすい状態となり臭いも発生しやすい。
また、肉には脂肪分も多く含まれていますが、この脂肪分がアポクリン腺を活発しやすくさせるのです。
ストレスが増えるとワキガになる
「ストレス」と「ワキガ」一見関係のない感じがしますよね。
しかし、ストレスを溜め込みやすい人はワキガ原因であるアポクリン汗腺が活発化しやすいという報告があります。
ストレスにより自律神経のバランスが崩れて交感神経(活動的)が副交感神経(リラックス状態)を上回り、ワキガの原因となるアポクリン汗腺を刺激してしまうからです。
一日の中で少しの時間でもよいのでリラックスできる時間を作ってみましょう!
※ただし、ワキガじゃない人がストレスでワキガになることは絶対にないので安心してください。
菌の増殖がワキガの原因
アポクリン汗腺からでる汗には、細菌が大好物な脂質やタンパク質、アンモニアといった栄養素がたっぷり含まれています。
そのため、汗をかいてもそのままにしておくとどんどん細菌が増殖してしまう。
当然、臭いもきつくなります。
良い睡眠でワキガを改善
睡眠不足によって自律神経のバランスが崩れ、交感神経が過剰に活発化してしまいます。
交感神経の緊張や活発化によってアポクリン汗腺は刺激を受けて大量の汗とともにキツい臭いが発生することに!
十分な睡眠を確保することで自律神経のバランスが整い、過剰な皮脂分泌やにおいの原因菌の繁殖を抑えることができます。
ワキガ予防のためにも、体の不調を起こさないためにも、自分自身がスッキリと目覚められる睡眠時間を確保しましょう。
バランス食でワキガを改善
もともと日本人の食卓といえば、豆、魚介類、野菜、穀物中心のメニューでした。
しかし、現代の食生活は、肉類や乳製品の摂取が多く、欧米化しています。
体臭がキツいと悩んでいる人の多くが、欧米化食生活を送っている傾向にあるようです。
肉や乳製品に含まれる動物性脂質は、臭いの元となるアポクリン腺を活発にします。
ワキガの人が肉類中心の食生活を送っていれば、確実にワキガ状態はひどくなるばかりです。
「肉や乳製品を食べてはいけない」というのではありません。
ワキガを悪化させないためにも、健康のためにも、野菜や穀物、豆類など日本古来の栄養バランスのよい食生活を送ることが大事なのです。
汗をかいてワキガを改善
「臭いが発生するから汗をかかないようにしている」という人がいます。
しかし、これは大きな間違いです。
汗をかかないような生活を送っていると体内では乳酸やアンモニアなど毒素が溜まってしまいます。
運動や湯船にゆっくり浸かって汗を流しましょう。
汗とともに体に溜まった有害物質も出ていき、体内は浄化されていきます。
結果的ににおいの発生源が抑えられ、体臭は軽くなっていくというわけです。
(※ただし、運動などで汗をかいたらすぐにシャワーを浴びたり、服を着替えたりしてくださいね)
間違ったワキガ対策
ワキガ対策をするのはもちろん、間違ったワキガ対策にも注意が必要です。
ワキガを防げない、においが強くなってしまうなどのトラブルを避けるためにもチェックしてみましょう!
香り付きデオドランドはNG!?
「ワキガのクサいにおいを消そう!」と香り付きのデオドランドを使っている人がいます。
しかし、ワキガ体質の人は、香り付きのデオドランドは選んではいけません。
アポクリン腺から出る嫌な臭いとデオドランドの香りが混じり合い、ますます不快で強烈な臭いが発生してしまうからです。
だから、いい香りであっても、微香料であっても、絶対に香り付きはダメです。
もし「一時的に」臭いを消したいなら、無香料のデオドランドを使ってください。
ただし、“一時的なにおい消しに過ぎない”ということも忘れずに!
汗をかかないようにするのは間違い
ワキガの人は普段から汗をかくという行動を避けているような気がします。
それは、汗をかくことで臭いが発生してしまうからではないでしょうか?
しかし、汗というものは体内の毒素を排出する役割を持っています。
つまり、ワキガの人が汗をかかないようにしていると体内の毒素も溜まったままでワキガ臭が強くなる恐れがあるのです。
ワキガ体質の人は極力汗をかかないような生活をしているようですが、実は汗をかくことでワキガ臭を軽減させられることを覚えておきましょう。
ワキガかどうか迷ったら…
「私、もしかしたらワキガかもしれない」と夜も眠れない状態であったり、人と会うのが怖い、一人で悩み切ない思いをするくらいだったら、思いきって病院を受診してみてはいかがでしょうか。
ワキガか迷ったら皮膚科を受診!
ワキガ治療のために病院へ行く場合、どこの病院へ行くか迷うところでしょう。
ワキガは皮膚疾患の一つとして捉えられています。
ですから、まず最初は「皮膚科」で診てもらうことがベストです。
しかし、小さな皮膚科の場合、手術などを行っていない場合もあります。
そのときは、手術できる病院を紹介してもらいましょう。
ワキガは適切な治療や手術をすれば必ず治るものです。
もしかしたら、「ワキガだと思っていたらワキガじゃなかった」というケースもあるので安心を得る意味でも一度皮膚科への受診をおススメします。
ワキガの治療・手術は保険適用!
「ワキガは病気じゃないから治療費や手術費は高いんだろうな」と思っていませんか?
しかし、病院によっては保険診療が受けられるケースもあります。
保険診療かどうかのチェックは以下の3つです。
- その病院で保険診療が可能か?
- 医師がその症状を「ワキガ」と認めてくれるかどうか?
- 認められた手術法かどうか?
1.その病院で保険診療が可能か?
まず、その病院がワキガ手術に対して保険診療を行っているかどうか、ここをチェックすべきです。
美容クリニックのようなところでは「ワキガ=あくまでも美容として」という認識があるので自由診療のケースが多いようです。
受診するまえに『その病院がワキガ手術に対して保険適応かどうか』ここを事前に調べておく必要があるでしょう。
2.医師がその症状を「ワキガ」と認めてくれるかどうか?
仮にワキガ治療や手術に対して保険が適応されている病院であっても、担当の医師が確認し「ワキガである」と判断されないと手術による保険は適応されません。
ワキガかどうか判断は2パターンあります。
- 医師が臭いをかいで確認
- 切開によるアポクリン汗腺の確認
です。
的確な判断を求めるなら「切開によるアポクリン汗腺の確認」を行っている病院で診てもらうことです。
3.認められた手術法かどうか?
ワキガの手術にも色々あるようですが手術によっても保険が適応されない場合も…。
「わきの皮をめくり、アポクリン腺を取り除く手術」これが一般的なワキガの手術です。
この手術であれば、保険が適応されます。
まとめ
以上が「女性に多いワキガの特徴とワキガ対処法」でした。
わきのにおいを気にする女性は想像以上に多いもの。
しかし、生活習慣、日頃のお手入れなどの対策を行うことで絶対に今よりもにおいを抑えることができます。
わきの臭いから一日でも早く解放できるよう、ぜひとも挑戦してみてくださいね。